クロザピン治療について
本剤は、治療抵抗性統合失調症治療薬として世界各国で承認され、1989年以降多くの患者様に使用されています。本剤は統合失調症に対して有効ですが、本剤投与によって重篤な血液障害(無顆粒球症など)が発現するため、その使用は危険性と有益性の評価を行ったうえで、治療抵抗性統合失調症の患者様に限定することとされています。
無顆粒球症の発現を防ぐために可能な限りの対策が検討されてきましたが、これまでの臨床試験成績、 市販後の使用成績ならびに文献報告を通しても無顆粒球症を予見できる因子は特定できていません。このため、世界各国において無顆粒球症またはその予兆の早期発見および発現時の予後の重篤化抑制のために血液モニタリング(白血球数・好中球数のモニタリング)が実施されています。
海外でも本剤の使用にあたり、血液検査が義務付けられており、米国、英国、オーストラリアなどでは、CPMS(クロザリル患者モニタリングサービス)と同様のしくみが実施され、本剤投与中の無顆粒球症の発現またはその予兆の早期発見や発現時の早期対応に効果をあげています。これらの国で実施されているCPMSの規定や手順などは各国での医療実態に則して若干異なっていますが、国内においては、本剤投与中の好中球減少症・無顆粒球症と同様に、耐糖能異常についても本剤の重大な副作用であることを踏まえ、患者様ごとの好中球減少症・無顆粒球症および耐 糖能異常の早期発見および発現時の予後の重篤化抑制を目的とし、患者様の安全性確保策の根幹をなす制度としてCPMSを導入しました。
クロザリル適正使用委員会ホームページ(http://www.clozaril-tekisei.jp)クロザリル患者モニタリングサービス運用手順より引用(10頁)
- 治療抵抗性(他の抗精神病薬治療に抵抗性を示す)統合失調症の治療薬として承認された抗精神病薬です。
- これまでに2種類以上の抗精神病薬を十分な量、十分な期間投与したにもかかわらず、十分な反応が得られない反応性不良又は錐体外路症状などの副作用によって抗精神病薬を十分な量まで増やせない耐容性不良の治療抵抗性統合失調症に治療効果を示します。
クロザピン使用を希望される医療機関、保険薬局及び医療従事者の皆様はCPMS(クロザリル患者モニタリングサービス)への登録が必要となります。
クロザピンは、無顆粒球症等の重篤な副作用が発現することを考慮し、血液内科医、糖尿病専門医又は糖尿病治療に関する十分な知識と経験を有する内科医等との連携が十分であるCPMS登録医療機関、登録医師、登録薬剤師において、血液検査等のCPMSに定められた基準が全て満たされた場合にのみ投与されます。
ノバルティス ファーマ医療関係者向けサイト(https://www.novartis.com/jp-ja/)より引用
患者様・ご家族の方へ
クロザピン治療に興味をお持ちの方、説明だけでも受けたいとお考えの方は、現在かかっている主治医の先生とご相談のうえ、紹介状をもらって来ていただくようお願いします。
初回受診時はご家族のみの相談も可能です。電話にてご予約ください。
- お問い合わせ先
- 一般財団法人創精会 松山記念病院
担当:地域連携室
TEL:089-925-3394
紹介を希望される医療関係者の方へ
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- お問い合わせ先
- 一般財団法人創精会 松山記念病院 地域連携室
TEL:089-925-3394
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